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【第37回】物流不動産業界専門用語㉜~ドックレベラー~
~物流業界でよく使用される用語についてご紹介~
【ドックレベラー】
ドックレベラーとは、物流倉庫や工場で使用される、荷物の積み下ろし作業を効率化する装置のことをいいます。ドックレベラーによりトラックと倉庫の間の高さ差を調整することができるので、スムーズな積み下ろしが可能になります。初期のドックレベラーは手動操作でしたが、物流業界の発展に伴い電動化され、物流業界に貢献してきました。以下、ドックレベラーについて簡単にまとめました。
1.ドックレベラーとは
ドックレベラーは、荷物の積み降ろし作業を行う際に、建物の搬出入口の床とコンテナやトラックの荷台との間に生じる段差を解消するための装置です。この装置は、物流センターや倉庫、工場などで広く使用されており、フォークリフトや台車などの搬入機械がスムーズに通行できるようにすることで、作業効率の向上と安全性の確保に貢献しています。ドックレベラーには、簡易式、機械式、エアー式、油圧式といった様々なタイプがあり、それぞれに特徴と利点が存在します。
2.簡易式ドックレベラー
簡易式ドックレベラーは、最もコストが低く、設置が容易であるため、多くの施設で初期段階に選ばれることが多いです。しかし、汎用性に欠け、設置と撤去の手間がかかるため、使用頻度が高い場所では作業効率を低下させる可能性があります。
3.機械式ドックレベラー
機械式ドックレベラーは、内部のスプリングによって段差を補助的に解消するという仕組みになっています。比較的低コストで導入しやすいという利点がありますが、劣化しやすいというデメリットがあります。
4.エアー式ドックレベラー
エアー式ドックレベラーは、ファンやコンプレッサーによって空気圧を発生させ、それを動力源として使用します。このタイプは、重量物の荷役に適しており、注油やオイルメンテナンスが不要であるため、運用が容易です。しかし、初期投資が高いため、予算の制約がある場合には導入が難しいことがあります。
5.油圧式ドックレベラー
油圧式ドックレベラーは、油圧を動力源としており、長寿命で使用頻度が高い荷役に適しています。耐久性が高いため、長期的に見てコストパフォーマンスに優れていると言えますが、定期的なメンテナンスが必要である点は考慮する必要があります。
6.選定のポイント
ドックレベラーを選定する際には、使用する頻度、積載荷重、寸法、荷役作業ルートの設計、プラットフォームの構造など、様々な要素を考慮する必要があります。設置場所の寸法に合わないドックレベラーを選ぶと、適切に使用することができず、また、事故のリスクが高まってしまいます。ドックレベラーの上を重量のあるフォークリフトなどが通過するため、選定したドックレベラーが適切な耐荷重を持っているかどうかは、安全性を確保する上で最も重要なポイントの一つです。
以上、ドックレベラーについて簡単にまとめました。ドックレベラーは、物流や生産に関わる施設での作業効率と安全性を高めるために不可欠な装置であり、適切な選定とメンテナンスによってその機能を最大限に発揮することができます。導入を検討する際には、自社の運用状況やニーズに合ったスペックの製品を選ぶことが、長期的な運用においても効果的であると言えそうです。