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【第42回】物流不動産業界専門用語㊲~テント倉庫~
~物流業界でよく使用される用語についてご紹介~
【テント倉庫】
屋根部分や庇をテント式としている建築物は多くあります。施設の出入口や荷卸しスペースでの雨よけであったり、イベントスペースや公園での日よけであったりと、さまざまな場所で見かけることがあるかと思います。倉庫もまたテント式のものが存在しており、比較的短期間で施工可能であること、価格もリーズナブルなことが特徴としてあげられ、多くの場で活用されています。今回はこのテント倉庫について取り上げていきます。
1.テント倉庫とは
テント倉庫は、金属フレームと耐久性のある布製カバーで構成された一時的または半永久的な構造物です。これらの倉庫は、迅速な設置と移動が可能で、さまざまな用途に対応できます。簡易的構造の建築物ではあるのですが、国土交通省告示第 667 号 「テント倉庫建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件」に基づき建てられた建築物であるため、広さや形、使用用途などについて条件に従い建設される必要があります。例外もありますが、テント倉庫を設置するためには建築基準を満たし、建築確認申請を行うことが必要です。
2.テント倉庫のメリット
・迅速な設置:テント倉庫は、従来の建物に比べて短期間で設置できます。これにより、急な需要に対応することが可能です。
・コスト効率:建設コストが低く、メンテナンスも比較的簡単です。これにより、予算を抑えつつ必要なスペースを確保できます。また、透光性が高く、電気代の節約にもなるとされています。
・柔軟性:必要に応じて移動や拡張が容易で、さまざまな場所や用途に対応できます。積雪や強風に対応した設計にすることも可能です。
・耐久性:素材にもよりますが、風雨や紫外線に対する耐久性が高く、長期間の使用が可能です。
3.テント倉庫の種類
・閉鎖型:全面がシート膜で覆われている、オーソドックスな倉庫です。
・側面開放式(上屋テント):通常壁となる側面部分が開放されており、荷捌き場としての利用も可能です。
・伸縮式:ジャバラの骨組で伸び縮み可能であり、使用しないときは畳んで収納できます。
・移動式:キャスター付きで移動可能な倉庫です。
4.テント倉庫のデメリット
・張り替えコスト:シート膜の寿命は通常約10年~15年とされているため、張り替えが必要となります。
・天井高の制限:安定性の観点から高い天井には適していないため、高さが必要な用途には不向きとなります。
以上、テント倉庫についてまとめました。テント倉庫にはさまざまな種類があり、基本的には要望に合わせた設計が行われます。また、テント倉庫に特化している業者も数多く存在しており、リースやレンタルが可能な場合もあります。通常の倉庫を建築する場合に比べ、比較的安価で早く建てることができ、10年以上と長く使用できるものもあるため、一時保管庫としてはもちろんのこと、長期的な使用にも役立つことが期待されます。