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【第41回】物流不動産業界専門用語㊱~ピロティ構造~
~物流業界でよく使用される用語についてご紹介~
【ピロティ構造】
ピロティとは、建物の1階部分を柱だけで支え、壁を設けずに開放した空間のことを指し、フランス語で「柱」や「杭」を意味する「pilotis」に由来しています。この構造は、建物の下に駐車場や庭、通路などを設けるために利用されることが多いです。また、物流関連施設でも採用されており、広い庇が設けられることから、搬入時の利便性に優れています。以下に、ピロティについてまとめました。
1.ピロティとは
建物の1階部分を柱だけで支え、壁を設けずに開放した空間のことをピロティといい、ピロティ構造などとも呼ばれます。壁がないため開放感があり、駐車場や通路など、さまざまな用途に利用されています。また、建物の下部分が開放されていることから、景観を損なわい構造としても注目されており、特に都市部での土地利用効率を高めるために採用されることが多いです。
2.ピロティ構造の特徴
①開放感
壁がないため、風通しが良く、開放感のある空間になります。屋根のあるテラスのようにもなるため、子供たちの遊び場としての空間や、イベントの場としても優れており、コミュニティ活動の場としても役立ちます。建物のデザインにおいても、ピロティは独特の美しさがあり、柱だけで支えられた開放的な空間は、建物全体に軽やかさと透明感を与えてくれます。
②多目的利用
ピロティはさまざまな用途に活用することができます。例えば、前述のような子供たちの遊び場として、安全で広々としたスペースを提供できます。また、駐車場として、限られたスペースを効率よく使用することもできます。事業用の倉庫や事務所でも採用されており、ピロティ部分を活かした荷卸しができる点なども魅力のひとつです。
③景観保護
景観保護の観点からもピロティは優れています。建物の下を開放することで、景観を損なわずに建物を建てることができます。特に自然環境が豊かな地域では、ピロティ構造を採用することで、周囲の景観と調和した外観を保つことができます。
3.自然災害に対するデメリットとメリット
ピロティ構造は、柱だけで支えている部分があることから、耐震性が低く、地震が起きた際に比較的倒壊しやすいと言われています。そのため、ピロティ構造を採用する場合は、十分な耐震補強を行うことが求められています。また一方で、洪水や津波などに対しては有効であるとも言われています。建物の1階部分が開放されていることにより、水害の影響を最小限に抑えることができるためです。しかしながら、水だけでなく、さまざまなものが流れてきた場合には柱に衝撃が加わる可能性もあるので、一概に有効とはいえません。
以上、ピロティについてまとめました。ピロティ構造は、特に都市部での土地利用効率を高めるために採用されてきました。限られた土地を有効に活用するための工夫が凝らされた結果といえます。建築コストが割高になってしまう点や耐震性などの面についてデメリットはありますが、その利便性や外観の良さから、別荘などにも採用されることが多くなり、今では広く普及されています。