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冷凍倉庫と冷蔵倉庫、その違いとは?

冷凍倉庫と冷蔵倉庫、その違いとは?

倉庫は保管する温度帯によって、種類が分けられています。一般的なイメージで真っ先に思いつくのは、特に温度管理などを行わない常温の倉庫だと思います。しかしながら、鮮度の高い商品や冷凍食品などが流通するようになり、物流に関連する施設でも冷蔵や冷凍に関する分野が発展してきました。その発展とともに、倉庫業法などで温度帯倉庫についても細かく分類されるようになっています。今回、冷凍倉庫と冷蔵倉庫の違いに焦点をあてつつ、温度帯倉庫について説明していきます。


1.保管温度による名称区分
 倉庫のなかには、冷蔵倉庫のように、低温で商品を保管している倉庫もあれば、特に温度管理をせずに、常温で保管している倉庫もあります。また、より低い温度で冷凍保存が可能な倉庫もあります。倉庫を温度帯で区分すると、基本的には3温度帯に区分されます。

・常温(ドライ)
・冷蔵(チルド)
・冷凍(フローズン)

 上記のように、基本的には3温度帯に区分されていますが、実際の物流倉庫では、食品の種類や保管温度に合わせて、以下のように4種類の保管温度に区分されます。

・常温倉庫
・定温倉庫
・冷蔵倉庫
・冷凍倉庫

 3温度帯から別に区分された定温倉庫は、温度の上昇や下降に対応することから、食品だけでなく、精密機械の保管などにも役立っています。

2.低温倉庫の温度区分
 上記で4つまで分類された区分ですが、低温倉庫は温度差により、さらに細かく分類されます。倉庫業法において、冷蔵・冷凍倉庫などの低温倉庫は、保管可能温度によって、以下の10ランクに分類されています。Cはチルド、Fはフローズンを意味します。F1級以下が冷凍倉庫に該当します。

・C3級  -2℃を超え、+10℃以下のもの
・C2級  -10℃を超え、-2℃以下のもの
・C1級  -18℃を超え、-10℃以下のもの
・F1級  -24℃を超え、-18℃以下のもの
・F2級  -30℃を超え、-24℃以下のもの
・F3級  -35℃を超え、-30℃以下のもの
・SF1級  -40℃を超え、-35℃以下のもの
・SF2級  -45℃を超え、-40℃以下のもの
・SF3級  -50℃を超え、-45℃以下のもの
・SF4級  -50℃以下のもの

 以前は7つの区分分けでしたが、2024年4月に上記のように改正され、より細かく管理されるようになりました。
 ここまで、倉庫の温度差での区別をまとめてきました。冷凍倉庫と冷蔵倉庫の違いとして大きく区分けできる要素は、この温度差といえます。

3.冷凍倉庫と冷蔵倉庫の概要
・冷凍倉庫
 冷凍倉庫は、アイスクリームや冷凍食品などの商品を長期間にわたって保存するために使用されます。これらの商品は、品質を維持するために、凍結状態を保つ必要があります。冷凍倉庫の設計は、厳しい温度管理が求められるため、高度な断熱材や冷却システムを備えていることが一般的です。また、冷凍倉庫は、商品を凍結させる前の急速冷凍プロセスも行う場合があります。

参考:COLD X NETWORK|ケース単位からパレット複数まで、預けたい期間、必要なスペースだけ利用できる冷凍保管サービスを展開(https://x-network.co.jp/)

・冷蔵倉庫
 冷蔵倉庫は、一定の湿度と温度が保たれるので、商品が腐敗することなく、新鮮さを保つことができます。そのため、果物や野菜、乳製品などの新鮮な食品を保管するのに使用されます。これらの商品は、冷凍すると品質が損なわれる可能性があるため、冷蔵での保管が適しています。冷蔵倉庫の設備もまた、商品に応じた適切な環境を提供するために、精密な温度制御システムを備えています。

4.温度管理の重要性
 温度管理を怠ると食品の商品にダメージが及び、変色や破損、品質低下、カビ・害虫・細菌の発生、食品事故などの恐れがあります。SNSの普及により情報があっという間に拡散されることで、一度のミスが会社の信用問題など大きな問題につながることが多い現代において、食品の温度管理も例外ではありません。会社の信用を落とさないためにも、食品ごとに最適な温度の維持管理を徹底していく必要があります。
 そのため、冷凍倉庫や冷蔵倉庫を運営するにあたっては、倉庫業法についてしっかりと確認するとともに、その他の関連法令として、建築基準法・消防法、食品衛生法、高圧ガス保安法・電気事業法、関税法、環境関連なども確認する必要があります。

5.低温倉庫の需要や課題
 冷蔵倉庫の市場規模は、冷凍食品の需要増加に伴い拡大傾向にあります。共働き世帯の増加や単身世帯、高齢者世帯の増加により、手間をかけずに調理できる冷凍食品の需要が高まっているためです。このような市場の動向は、冷凍倉庫の設計や運用にも影響を与えており、それが課題にも繋がっています。市場規模が拡大するということは施設の増加を求められることと同義といえますが、環境問題への配慮や電力費の高騰などを背景に、事業者への負担などが問題になっています。
 古参企業における設備の老朽化や、カーボンニュートラルへの移行が求められる中、特定フロンの使用中止や自然冷媒への切り替えなど、環境保護の観点からの要請が増えています。また、建築費や電力費の高騰により、新たな設備投資やメンテナンスの負担が事業者にとって大きな課題となっています。物流がストップしてしまうことのないよう、早めの対策が望まれます。

参考:LOGI FLAG|賃貸型冷凍冷蔵倉庫をはじめとする、環境に配慮した冷却設備や自動化設備を導入した先進的な物流施設を提供(https://logiflag.com/)

 以上、冷凍倉庫と冷蔵倉庫、また、倉庫における温度管理についてまとめました。上記のように、冷凍倉庫と冷蔵倉庫は、それぞれ異なる機能と目的を持ちながらも、物流業界において不可欠な役割を果たしています。両施設の適切な管理と運用は、商品の品質保持だけでなく、環境への影響を最小限に抑えるためにも重要となっています。課題は多くありますが、技術の進歩とともに、今後の発展が期待されます。

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