【第３６回】物流不動産業界専門用語㉛～ホイスト～

～物流業界でよく使用される用語についてご紹介～

【ホイスト】

　物流業界において「ホイスト」とは、重量物を持ち上げるための装置を指します。この装置は、物流倉庫や工場、工事現場などで広く利用されており、動力源によってさまざまな種類が存在しています。以下に、ホイストについて簡単にまとめました。


1．ホイストについて
　ホイストとは、重量物を持ち上げるための装置のことをいい、物流倉庫や工場、工事現場などで広く利用されています。ロープやチェーンが巻き付いているドラムやリフトホイールを巻き上げることによって、荷物を上げ下げする機能をとなっています。

2．ホイストの種類
　ホイストは、手動式、電動式、エア駆動式など様々な動力源によって種類が分けられ、それぞれの現場に適した形態が選ばれます。

・電動横行電気ホイスト：電力でモーターを動かし、荷物の上げ下げだけでなく横移動も可能にするタイプで、倉庫や工場で一般的に使用されています。
・エアホイスト：圧縮空気を動力とし、火花を出さないため化学薬品や爆発性ガスを扱う危険な環境でも使用できる、安全性が高い装置です。
・電池式ポータブルホイスト：その名の通り、電池で駆動し、小型で軽量なため操作性に優れ、建築現場や土木工事などの移動が頻繁な現場で活躍します。
・レバーホイスト：手動タイプで、ハンドルやレバーを操作して荷物を上げ下げするシンプルな構造で、小型で軽量、かつ安価なため多くの現場で利用されています。

3．ホイストクレーンの使用資格
　ホイストクレーンを運転するためには、資格や講習の受講が必要です。通常はクレーン運転士免許が必要になりますが、講習の受講でも可能となる場合があります。講習については、吊り上げ荷重が「５トン未満の場合」と「5トン以上の場合」の２種類に分けられており、それぞれの講習の修了が条件となっています。安全な作業の実施と、効率的な物流を確保するため、非常に重要な要素となっています。


　以上、ホイストについて簡単にまとめました。ホイストは、荷物の持ち上げや移動を効率化し、人手を省くことで作業の迅速化を実現し、物流の現場での生産性向上に貢献しています。また、ホイストの種類や特性を理解し、適切な装置を選択することで、安全かつ効率的な作業を行うことが可能となっています。物流業界において重要な役割を果たしているホイストですが、今後も技術の進歩とともに、より高度で安全なホイストの開発が進むことが期待されています。